【実例】木造一棟アパート東京都清瀬市14世帯利回り12%


今回の東京都清瀬市にある土地値12%の木造2棟一括アパートは僕にとってミドル級アパートです。売価と利回りのバランスの関係上、売価がいつもより少し上がったので利回りをいつもより下げて、客付立地を重視してみました。

一般的に利回りが下がれば物件スペックがよくなり、立地などもよくなる傾向にはあります。立地が良くなれば客付も平均的に容易になります。ただし物件スペックが良くなったり立地がよくなったりするから儲かる訳ではないです。

また売価が高くて、利回りもあってそれを出口まで持っていければベストですが、売価が上がるということは通常借入額が大きくなることを意味して、変動金利であれば金利上昇リスクを受けやすくなります。

そして物件も大型になりやすく平米ボリュームもあることが多いので、物件自体のリスクも影響を受けやすいです。早期転売で抜ければ別ですが、基本はホールドが目的です。万が一アパートやマンションで、自殺や他殺、地盤沈下、大きな修繕などが起きれば、大きい物件は将来売価への影響も大きくなりやすいです。このあたりをコントロールできる必要があります。

しかし逆を返すと小さい物件が融資期間半分まで来た時と大きい物件が融資期間半分まで来た時では市場売価が一定の場合、売却益や担保評価に大きく違いが出る場合が多々あります。

スタートとゴールの売値が一定であると過程し、1000万円の物件が半分まで来ると500万円になります。1億円が半分の期間まで来ると単純な話5000万円になり、ここの幅が違うということです。

さらに利回りが高く、適切に回せれば回収期間は早いというメリットはあるものの、その場合のリスクとして修繕、空室、エリア、滞納、違法建築、借地権、再建築不可、接道が悪い、ボロい、築が古いなどクセがあります。

正直どの方向感でも僕は儲かればいいと思っています。要するには、自分がどの角度でリスクを取ることができるのかを自分で知ることが大事であり自分の基準を持つことが儲けにつながります。ベースは売価、利回り、借入額、金利、期間のバランスです。そこに物件スペックや立地バランスが付いてくるイメージです。何より僕は数字第一主義です。

スタートはただひたすら爆発的なキャッシュフローの意識からはじまり、今はキャッシュフローに残債の減るスピードや低金利、現金を意識しています。キャッシュフローに余裕あるからこそ精神的にもバランスが取れると考えています。

ポートフォリオは今では色々あって、築12年でまだまだ回せる物件もあれば、無借金の区分やアパートがあったり、土地値以下の残債で築古で、あと9年で終わる家賃1000万円級の物件があったりするので、建て替えなども視野に入れており、この物件単体からのキャッシュフローを繰り上げすればおそらくあと5−6年で完済可能、などなど不動産投資は様々で、それをパズルのように動かします。ただどうなろうと儲かることが絶対条件。

今回この物件情報がきて、担当者とその上司の方との出会いが良かったので、グリップすることができました。今は株や仮想通貨などで儲かっている人やお金を持ってしまった素人がマーケットに多く、現金でガツンと来られてしまう場合も増えています。

さらには大型新築やRCなどは1法人1融資1物件スキームの方々が6%、7%という地主的不動産投資の数値で買いさらっていくので、まともな物件を得るには仕入れの違いが必要です。さらに優良な情報もさることながらグリップが第一に意識すべきことになると思います。

この物件は駅から商店街を抜けてすぐの立地であり、1Kタイプは広めで2階部分はかなり天井高あるロフト付で10世帯、2DKタイプは4世帯。

リフォームすれば利回り12%ラインに入ると算段して、マリーン風のコンセプトで施工を行い、宅配ボックスを設置の上、募集開始から僕のメイン管理会社と協力して空室からの復活。1ヶ月程度で9世帯うめて満室となりました。

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これにより家賃ー(返済と固定資産税)=倶楽部定義のキャッシュフローは毎月35万円となりました。購入してから1年経過しますが物件として非常に安定感があり、客付の引きもかなり強いので、ホールドしながら金利を下げて、下がった分をキャッシュフローではなく、期間を減らしていこうと考えています。

スタート段階はとにかく何があるかわからないので長期融資。長期融資で元金減るのが遅くても、手元にお金が余れば、残しながら、いらなければ繰り上げ返済すればいい。

資金がショートする方が問題。借入償還年数の短さ(借入を何年で返すか!?)に依存しすぎて大事なキャッシュフローを減らすのは初期はあまりよろしくない。

現金やキャッシュフローがないのに、借入償還年数の短さを意識してのバランスシート改善は、損益を不安定になることが一般の投資家では多い。特にエッジが際立った戦略がないのであれば、残債が早く減っても、それによってキャッシュフローが回らず、現金が貯まらない財務構造なら短い償還年数の物件を入れるのは余裕ができてからでいい。

僕は三井住友トラスト・ローン&ファイナンスを好きこのんで使っていますが、最近では金利0%後半から1%台で貸してくれることも増えてきました。ありがたいことです。

しかし、この物件にあたっては完全未公開という訳でなかったので、スピードを重視した金融機関を選びました。この物件を取得すると三井住友トラスト・ローン&ファイナンスでも1億円を超えてしまいます。三井住友トラスト・ローン&ファイナンスは3000万円、5000万円、1億円の順番にハードルが上がり、1億円超えてくると審査のハードルがグンと上がります。

僕の場合はこのハードルに引っかかるので、2017年後半では特に5000万円超えの物件でも合致すれば共同担保なしでもいけた事例もありますが、僕の場合は土地値なのに三井住友トラスト・ローン&ファイナンスの1億円枠を超えるので、保全のため共同担保を求められました。

その共同担保の標的になったのが、無借金のアパートと区分です。時価だと両方で2500万円くらいだと思います。三井住友トラスト・ローン&ファイナンスはこの時2割を求めて来たので、この物件でカバーすることにしました。これにより当日に事前承認がおりて、無事月内で決済することができました。(現在は地銀で金利は1%前半に借り換え)

例えば5000万円を30年、2、9%で借りた場合は毎月の返済が208,114円です。ここから金利を下げたり、借り換えすることでのインパクト大きいです。しかし違約金のインパクトもまあまあ大きいです。残債に対して2%なので5000万円残っていれば100万円です。 1億円なら200万円です。

もし借り換えにより金利が下がり、共同担保を解除することができれば、無借金の区分とアパートをまた再利用することができたり、売却して現金に変えることも可能です。

もし金利を下げて、期間を伸ばすと、どうなるか???

5000万円を30年、1、5%になれば毎月の返済は172,560円です。
(208,114円ー172,560円=CF35,554円アップします)

5000万円30年、0、8%になれば毎月の返済は156,267円です。
(208,114円ー156,267円=CF51,847円アップします)

またキャッシュフローアップに回さず、返済額を同額程度に設定して期間短縮に回すとおおよそですが、このようになります。

5000万円、24年、1、5%で毎月の返済が206,839円
(30年が24年に短縮されます)

5000万円、22年、0、8%で毎月の返済が206,612円
(30年が22年に短縮されます)

僕は不動産投資をはじめて既に7年くらいは経過していると思います。最後の0、8%まで下がれば約7−8年の短縮が可能、そしてそれは僕が今まで不動産投資スタートしてきた年数に匹敵します。何が言いたいかというと7−8年というのは期間としてはなかなか長いということです。

徐々に余裕が出たら短い期間で終わる物件も入れていくのがいいですね。それは売却なのか、ホールドして建て替えなのか。物件を1−2年ホールドすれば、自ずとその戦略が見えてくると思います。

もし30年をそのまま引き継ぎして0、8%で借りれると2、9%で借りた時より、2、1%下がり、これにより返済が208,114円から0、8%になれば毎月の返済は156,267円となります。毎月のCFが5万円くらい変わりますので、ここを見直していくことはワンルーム一つを現金で買ったレベルに匹敵します。

また現金やキャッシュフローに本当に余裕があれば、5000万円、15年、1%ならどうかなど妄想したりします。この条件だと7−8年で期間半分になります。ただし毎月の返済額は、299,247円になります。

今より返済が9万円増えますが、単体で回って、他でのフローが毎月200万円や毎月300万円あれば十分回るかなと思います。300万円の人にとっては9万円は291万円になるだけの負担です。また新たに物件ひとつ増やせば済む話です。

元金と利息の観点から見ても5000万円、30年、2、9%だと返済額208,114円に対して1回目の元金87,282円:利息120,832円になります。

(期間引き継ぎ、金利だけ下げた場合)
5000万円、30年、1、5%
返済額172,560円に対して1回目の元金と110,060円:利息62,500円

5000万円、30年、0、8%
返済額156,267円に対して1回目の元金122,934円:利息33,333円

(返済額同額程度の期間短縮、金利を下げた場合)
5000万円、24年、1、5%
返済額206,839円に対して1回目の元金144,339円:利息62,500円

5000万円、22年、0、8%
返済額206,612円に対して1回目の元金173,279円:利息33,333円

(参考までに期間引き継ぎ、金利4、5%の場合)
5000万円、30年、4、5%
返済額253,342円に対して1回目の元金65,843円:利息187,499円

残債5000万円が一体どのタイミングで残債半分になるのか?もし金利4、5%30年の場合と金利0、8%22年で比べてみると・・・。

金利4、5%の方は2037年くらいでちょうど半分なので、2017年からだと約20年かかります。それでもあと10年返済が残ります。

金利22年、0、8%という条件だと半分になるのは2028年くらいなので、2017年だと約10−11年くらいをめどにハーフラインに入ってくる。

単純に総支払額を考えると金利4、5%は5000万円が9120万円になり、金利0、8%は5000万円が5454万円になります。比較するとビックリしますよね@@、

期間が短く、金利が低い公庫とかで回せることができる物件だと不動産投資は楽ですね。でも今度は利回りが必要になる可能性ありますからクセあるエリアや物件になることから相当の仕入れでなければ、ハードでしょう。

このように不動産投資は儲かるのが、第一でありながら複合的な要素が絡み合っています。これだから難しいけど、昔のサラリーマンの時代に手取り20万円という状況にいた頃と比べて格段に違う世界観を見せてくれます。サラリーマンに終わりはあるようでないですが、不動産投資はある程度のラインまでいけば、経済的そして時間的余裕を確保するラインが見えてきます。そこが醍醐味です。

この記事を書いた人

  • 紺野健太郎
    毎月100万円キャッシュフロー倶楽部長
    キャッシュフロートリッパー Cashflow Tripper

    不動産投資で夢に向かった仲間を集め、不動産投資とライフスタイルの情報共有する『毎月100万円キャッシュフロー倶楽部』を設立。年間300人以上の相談者が訪れる。現在はCashflow Tripperとしてキャッシュフローをつくりながら 自由な時間を持ち、国内外問わずショートトリップ型の旅に出るという新しいライフワークスタイルを送っている。

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