【実例】木造一棟アパート神奈川県横浜市西区10世帯利回り21% | 毎月100万円キャッシュフロー倶楽部

木造アパート

不動産投資を相談できる人がいない

なんとかワンルームマンションと一棟アパートを購入することができたものの不動産投資の話を相談する人や共有できる人がいない孤独な状況の中、考えをまとめるため、現役サラリーマン時代はよく駅近くのカフェでペンと紙を広げて、ひとり不動産投資について考えていました。

その中で何度も何度も答えを紐づくと行き着く先は必ずキャッシュフローというキーワードでした。不動産投資を考えはじめて10年経過した今も基本軸は同じです。

上昇気流に乗るまでは、特にこの1点に集中して物件を探し続けました。

本、セミナー、情報商材など参考にする点はあったものの<いまの自分><目指すべき自分>この2つの間にはかなり大きなギャップが開いていて、どうしても年収が低い、自己資金が少ない自分には本、セミナー、情報商材などの情報をそのまま利用しても望む結果に行き着かないと思っていました。

こうしたインプットは再現性に限界があります。なぜなら不動産投資は組み合わせが無数にあるからです。もし再現性の角度を高めるのであれば ”同じ境遇から自分が目指すべき結果を出している人” に不動産投資の相談をのってもらうのが近道です。

ただ、最後は自分の目指すべき目的地に向けて何をすべきかは自分で判断する必要があります。

物件を探し続ける日々

search

東京、神奈川、埼玉、千葉の不動産会社に片っ端から電話やメールをしていきました。そんな中ある不動産会社から法人で物件を購入していったらどうでしょう。といったメールを受信しました。当時、僕の中ではおもしろいなと思い翌朝、会社に行く途中の横浜駅で電話を入れました。

法人化の話を聞いて5分、聞いた感じではあまり役に立たないなー。と思いながらも会話を続けていました。

その後、僕が熱意もってこちらの気持ちと考えを話をしたところ突然、、、神奈川県横須賀市で利回り18%のアパートがあるのですがいかがでしょうか?!と未公開情報を教えてくれました。

年収が低く、自己資金が少ない場合はどちらかというとある程度のファイナンシャルリテラシーそして特に人を動かすぐらいの情熱があることが大事です。

ちょうど話のタイミングで物件担当の上司が戻ってきたようで電話を代わってもらいました。はじめに電話に出た方は物件情報をキチンと把握していなかったようで。。。

実は・・・この物件の場所は神奈川県横須賀市ではなく神奈川県横浜市西区だということが判明。横須賀市というのは、売主さんが横須賀市に住んでいるだけで、物件は横浜市西区。横浜市西区といえば横浜駅があるエリア。

このアパートは、会社から近いこともあって昼休みを使い、その日のうちに内見に行きました。リミッドは1時間でした。

物件情報を確認する

不動産会社の担当者と最寄駅で待ち合わせて、歩きながら物件の詳細を伺いました。そこではじめて築48年のアパートであることを知ったのです。さすがに、この段階では全体的な組み立てイメージを掴むことができませんでした。この超がつくほどの築古アパートはその時の僕にとって最大の不動産投資リスクでした。

内見の際は再建築ができるのか?建蔽率や容積率はどうなっているのか?高利回りの特徴を生かして早めに残債を消せるのか?大規模修繕はすぐ必要か?土地評価はどうか?賃貸需要はあるのか?キャッシュフローはでるのか?家賃は適正か?リフォーム費用はどのぐらいかかるのか?融資はつくのか?など資料を見ながら確認していきました。

今回、特に注目したのは建物でした。それは築年数そして建て替えの問題があったからです。場所がそこそこ良く客付きが良さそうだったので、土地をずっとホールドして建て替え用したいと考えました。そこで調査したところ、セットバック8㎡すれば2階建てアパートを建築できることがわかりました。

そして、すでに獲得した大和市ワンルームマンション横浜市南区アパート、今回の横浜市西区アパート、さらには給料所得のキャッシュフローを最大限利用して、数年で残債を消せる力があることから、建て替えを念頭に入れた投資スキームを組み立てることができました。

この物件だけは入居者への契約上期限がある定期建物賃貸借契約にしています。契約期限を切ることで建て替えの時にスムーズに退去してもらうことを意識してのことです。

定期建物賃貸借契約については林浩一さん、沖野元さんが書かれている賃貸の新しい夜明けを読んでみるとわかりやすいと思います。

不動産投資の組み立てがすぐにできるかどうかは不動産投資に対するリテラシーを増やしていくことが大切です。

そして物件をみるとき、この収益不動産を利用して本来 「 自分が達成したい目標に生かすことができる物件 」 かどうかを見極めることも重要なポイントとなります。

築古木造アパートの外観、室内を内見してみた

色々妄想しながら緩やかな坂を登り物件がある現地に到着するとそこには築48年に見えない木造アパートが建っていました。いくつか問題箇所はあったものの物件にはかなり手が入っているのが良くわかります。

後で知るのですが、平成に入ってから売主さんが日本政策金融公庫で融資を引き、2900万円かけて壁・屋根・柱を残して、リノベーションをしたそうです。

築古アパート室内

どおりでバスとトイレが別になっていたり、給湯器、窓ガラス、雨戸、玄関ドアなどがきれいなわけです。部屋は1Kと1DKの混合10世帯。入居率も8/10稼働と悪くないです。

レントロールをもらって収支を計算してみると利回りは18%を超え。融資をうまく組めればキャッシュフローもしっかり出る物件。土地もそこそこ広く評価もでます。

あとはこの物件の抱えている問題を消していければ、リスクを下げることができます。問題とは築年数・耐震性の問題、屋根瓦の破損、階段踊り場の半崩壊、外壁塗装、空室リフォーム。

この物件の場合はこういったところに手を入れてあげれば、優良アパートへと変わると思い、心の中で購入を固めました。

階段踊り場破損
収益物件を買う際に、感覚的に嫌な感じがするのであれば、その物件は、まだあなたには早い可能性が高いのです。恐らくリスクをテイクできない何かがあるので、何か起こったときにあなたのリテラシー不足で賃貸経営が揺らぐことになります。そんなときは経験豊かな相談相手がいると解決しやすいですね。

買付証明書をコンビニからFAXする

買付証明証を記入して印鑑を押し速攻で不動産会社にFAXしたことにより、一番手で申し込みを入れることができました。物件を決めるときには、決断が何より重要です。準備をしているので決断が早いのです。

買付証明書のサンプルを添付しました。こちらから無料でダウンロードできます。

買付証明書ダウンロード

この物件は完全未公開でしたが、競り合いする人が現れました。ライバルはオリックス銀行から1億円の融資を引いた謎の中国人投資家です(笑)内見をして2番手となったようです。

僕はその日のうちに金融機関に物件評価の打診をしました。ここで、2番手や他の人に物件が流れないように担当者に釘をさしました。不動産会社の担当者そして物件をグリップすることが重要なポイント。

不動産での資産形成には ”できる不動産営業マン” これが鍵となります。

相変わらず、日本の不動産屋は信用性がありません。昔に比べ、良くなっているとは聞きますが、銀行審査でも恐らく大手を除けば、かなり低いランクの属性かと思います。

だから銀行からの融資が付かず、物件を売っている営業マン自身がアパートを持っているケースが少ないのです。

海を渡ったアメリカでは、不動産コンサルの位置づけは、弁護士や会計士と同等、もしくはそれ以上だといわれています。弁護士は法律を利用してクライアントを保護します。会計士は税金やファイナンスの調整をしてくれます。不動産コンサルは資産を築かせてくれます。

スタートする段階で、お金持ちにしてくれるのは、弁護士でも会計士でもなく、不動産会社のデキル営業マンなのです。利益が上がらなければ、保護も節税も役にたたないのです。

金融機関に事前審査を依頼する

事前審査

不動産会社の担当者にお願いして、金融機関の審査に必要なマイソク(販売図面)、レントロール、登記簿謄本、公図、測量図などの資料一式を内見の際に持ってきてもらいました。 手元に資料が揃っていたので、すぐに事前審査にかけることができました。

今回は住信L&F(現:三井住友トラスト・ローン&ファイナンス株式会社)とセゾンファンデックスに評価依頼。

住信L&Fの融資可能額は2000万円が上限、なぜなら前回のアパート購入から半年程度しか経過していないので、少し期間をおいて実績をつくれば、もっと出せるようになるといった話でした。

平行して進めていたセゾンファンデックスからの答えは融資可能額2170万円。ただセゾンファンデックスは2000万円を超えると、セゾンファンデックスの担当者が親会社のクレディセゾンの役員数名を相手に、毎週金曜日にプレゼンすることになっています。これはかなりハードルが高いようで、しかも一発勝負なので一度駄目になると、その物件で同一人物は取り扱えすることができなくなります。

逆にセゾンファデックス内で決裁できる2000万円以下なら審査をすぐにでも通過させる自信があると言われました。

どちらも事前審査で、2000万円の融資枠。今回は共同担保と連帯保証人を取られる住信L&Fの変動金利4.3%(団体信用生命保険付)、25年よりセゾンファンデックスの固定金利4.8%、25年の共同担保なしと連帯保証人なしを選ぶことにしました。

ただ、問題がありました。融資額が下がると当然ですが、自己資金投入額が増えます。それを回避するため不動産会社の担当者に連絡を入れて、価格をさらに下げる交渉をしました。その結果、値下げに成功して利回り20%を確保することができたのです。

しかし問題はまだまだありました。。自己資金が足りない。ということです。そこで僕は・・・

禁断のカードローンで不動産投資

禁じ手ともいわれる禁断のカードローンに手を出しました。金利は7%や12%といったところ。

最近では住信SBIネット銀行が出しているミスターカードローンが金利1、99%なんて破格の金利で融資しているようですが、当時の僕の属性では金利10%近い状況でした。それでも物件が購入できれば借入れしてもキャッシュフローが十分残るので、挑戦する価値があるという判断からカードローンを2本引きました。

それから残債を残したまま三井住友トラスト、日本政策金融公庫、信用金庫、地方銀行にいきましたが、使途を明確にした結果、融資はどこからも引けたのです。いまはキャッシュフローで全て返済したのでカードローン融資残高はゼロとなっています。

本審査の結果、金銭契約、引き渡し

自己資金の目処がたち、売買契約を結んだ後、セゾンファンデックスに本審査にあげました。そして次の日の朝一、携帯を見ると9:30不在着信・・・<セゾンファンデックス○○さん>。早速折り返すと、あっけなく『本審査の決裁おりました!!』との連絡でした。これは驚きのスピードでした。

翌週、金消(金銭消費貸借契約)を締結するため、セゾンファンデックスのある池袋サンシャインに行きました。これもスピード金消契約でした。なんと!40分程で終わりました。

翌日の引き渡しは、決済する場所が問題でした。セゾンファンデックスはノンバンク(預金業務を行わず、銀行からの融資などによって調達した資金で業務を行う機関)なので、支店がありません。売主さんが高齢者のおばあちゃんだったので、遠くても横浜市内で決済する必要がありました。結果としては横浜市内のりそな銀行ローンセンターのスペースを借りました。

融資実行までには時間があり、その待ち時間で売主さんと色々とお話しました。売却理由は高齢になり、資産を整理して現金化したいとのことでした。このアパートはとても大事に運営されていたようで、色々アドバイスをいただけました。売主さんは「まさか。こんな若い方が買主さんだと思わなかった。でも良い方に買っていただいて安心しました。」と最後は握手を取り交わしお店をあとにしました。

管理移管や募集をする

入居者選び

この時は自主管理をしていたのでやること一杯でした。

・101号室の入居者と賃貸借契約書の取り交わし(滞納気味)
・合意書・振込先変更お知らせ・入居者確認書の送付
・空き部屋の鍵設置
・3社に客付依頼
・前管理会社挨拶
・直近である更新契約の締結
・202号室の原状回復とリフォーム
・屋根瓦補修、階段踊場取替え、外壁塗装の資金調達

空いている2部屋の想定賃料は不動産会社の売買担当が設定したこともあって、相場より安い賃料になっていました。

既に利回りは20%程度でしたが、地場業者に確認したところ利回りは21%になる想定でした。

このアパートは道が空いていれば横浜駅から車で10分程度。最寄駅から10分。バス停まで徒歩5分でそこから横浜駅行きのバスが出ています。立地的に満室にならないのが不思議だと感じていました。

引渡しを受けてから約1週間で売主さんがしてくれたリフォーム済みの部屋に入居申込が入りました。入居希望者は、横浜近郊で夫婦で安く住めるところを探していたようです。

部屋は1DK・バストイレ別・角部屋で室内からは、みなとみらいのランドマークタワーが望めます。家賃は4万円。もう1部屋も4万円台で決まり1ヶ月かからず満室となりました。

不動産の出口を考えてみる

建て替え

この物件は建て替えを前提とした出口を見ています。

まずは借入残債を給料所得キャッシュフロー+不動産所得キャッシュフローともに総動員して返済に充てます。空室率、運営率、金利上昇、滞納などのリスクを含めても5年以内には完済。ローンのない土地が出来上がります。

イメージしやすいようにザックリと説明します。土地と新たに建築する建物部分を担保に入れて、銀行から融資を受けます。

この土地にアパートを建てると1部屋20㎡強で10世帯は建てることができます。ランドマーク側の部屋は、浴室に窓を設置して夜景が望めるようにしようかなと思っています。新築アパート、横浜市西区の駅から徒歩圏内、20㎡だと5.5万円~6.5万円は取れると思いますが、さらにシンプルにする為に1部屋の賃料を5万円に設定します。

分かりやすくするためアバウト計算で(家賃と借入で計算、経費や税金なし)

1部屋300万円で建築してくれると仮定します。10部屋なら3000万円になります。では仮に3000万円の借入をするとします。

1部屋の月額賃料5万円×12ヶ月=年間賃料60万円/1部屋の建築借入金300万円→5年で回収

10部屋の月額賃料50万円×12ヶ月=年間賃料600万円/10部屋の建築借入金3000万円→5年で回収

新築アパートを建築してから満室稼動を5年継続でき、何もなければ、5年でローンのない土地と築5年のアパートが出来上がります。ここまで10年です。※あくまで発想ですので経費、税金などはご自身で計算してみてください。

ローンはありませんので、最低家賃5万円×10部屋×12ヶ月=600万円、最大家賃6.5万円×10部屋×12ヶ月=780万円となります。これに今あるキャッシュフローを合算すると、年間キャッシュフローはかなりの額になります。

このようにノンバンクが悪いわけではなく、借入れする方の戦略次第だと僕は思っています。

>>次のページは
三井住友トラスト・ローン&ファイナンスで不動産投資

この記事を書いた人

  • 紺野健太郎
    毎月100万円キャッシュフロー倶楽部長
    キャッシュフロートリッパー Cashflow Tripper

    不動産投資で夢に向かった仲間を集め、不動産投資とライフスタイルの情報共有する『毎月100万円キャッシュフロー倶楽部』を設立。年間300人以上の相談者が訪れる。現在はCashflow Tripperとしてキャッシュフローをつくりながら 自由な時間を持ち、国内外問わずショートトリップ型の旅に出るという新しいライフワークスタイルを送っている。

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