国民の特権!日本政策金融公庫をフル活用する不動産投資

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実録!日本政策金融公庫の不動産投資に対する今のスタンス

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まず知っておくべきことは日本政策金融公庫(以下、公庫)は基準らしい基準はあるものの、支店によってなぜかスタンスが違います。民間の金融機関ならまだしも政府系の金融機関の条件に差異があることへ違和感を感じるのは僕だけでしょうか?!

そう思ったのは借り換えによって公庫の枠をリセットし、新たな物件をその2ヶ月後に持ち込んだ時、その違和感を今まで以上に感じました。

現在、公庫からの借入額は0円。お付き合いあるA支店に5000万円以上の物件を持ち込んだ結果、上手く無担保枠を使っても4800万円が今の公庫は限界です!さらに耐用年数に残りの期間があっても融資期間は10年から15年になるでしょう、、ということでした。

前回は法人融資で融資期間20年を出してもらっていたのに、今回は10年から15年。金利も2%中盤、そして土地が結構広い物件を持ち込んだにも関わらず、広すぎると売りずらいから流動性が下がるため減額になりますとの回答。

終いには「社長、不動産を追加購入するのではなく、無担保融資枠を使って2000万円(属性によって変動がありますが最大無担保枠融資は一般的に2000万円)なら設備資金(リフォーム費用)で出すことができますよ!」と逆に営業されてしまいました(苦笑)

どうやら以前から公庫内で問題なっている不動産投資に対する融資残高の偏りに警戒して、上からお達しが相変わらず来ている様子でした。だからこそ不動産投資ではない設備資金なら出しやすいから借りてほしいというニュアンスに捉えました。

これでは取り組んでいる物件購入にラチがあかないと思い、思い切って支店を変えてしまいました。公庫内で借入がある状態で支店を変えるのはおそらく至難の技ですが、公庫は完済してしまえば、支店変更もそれに見合う理由があればできるのです。

すぐにB支店に変えたところ、融資期間は15年(20年にもできなくはないが15年のが融資は通しやすい)、4800万円のリミッドはなく1億円以内(物件、属性、資産背景次第)、さらには土地が広いから流動性が低く無担保枠融資も使います、といっていたA支店と異なりB支店での評価は土地が広くていいですね!これなら無担保枠融資も使わずに融資いけるかと思います!と前向き。

また金利も2016年秋から若干下がったので僕の場合、融資期間15年だと金利1、76%基準で、さらに物件評価から見ていくと基準金利より若干下がる可能性があるので1%中盤を目指す想定。無担保枠融資は使わずに済むでしょうとの回答でした。

この流れから支店ごとにスタンスが異なるのがわかると思います。

ここから補足情報です。

以前は容積率オーバーや建ぺい率オーバーでも融資が出ていた支店もありましたが、いまはどこも厳しいです。

1億円超える融資になると不動産投資というよりは事業性融資での短期運転資金等(1年とか3年とか)になることが多いようです。そして1億円超えると審査セクションが変わるので支店として取り組むのにネガティブになる場合が多いとのこと。

中間省略は基本NG。しかし、これも支店長のスタンス次第、A支店、B支店はNGなのに対してC支店とD支店はOKという回答。

また1発目はZ支店で4000万円を個人で借り、2発目をY支店から3000万円を法人で借りた事例もあります。

以前あったのですが、無担保枠がある状態で評価で8000万円出ている物件を持ち込んだにも関わらず、売価が4000万円だったので、売価(実勢価格)に引っ張られてしまい、融資が思うようにいかなかったケースもあります。

購入後、早い段階で売却してしまうと次の融資実行まで6ヶ月後、または確定申告や決算をまたがなければならない支店もあれば、関係なしにすぐに融資してくれる支店もあります。融資も公庫も情報戦なのです。

不動産投資に対する公庫の一般的な基準を知る

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金利レンジ:1〜2%台
※融資期間が短い、持ち込んだ担保物件の評価が高い、支援資金の場合などは金利が下がる傾向にある

融資期間:10〜15年
※女性、55歳以上のシニア、30歳未満の若年層などは融資期間20年になる角度が高まる

金利区分:固定金利

エリア:全国

融資額:4800万円、7200万円、1億円という壁がある
※1億円超えると不動産投資に対する融資というより短期間の事業性運転資金等になりやすい

無担保枠のレンジ:500万円、1000万円、1500万円、2000万円

新設法人への融資:可能

フルローンの可能性:有り

公庫での融資期間15年と20年の違い

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女性、若者/シニア起業家支援資金で、融資期間20年引ける角度が高まるとお伝えましたが、法定耐用年数オーバーに対して以前よりうるさくなってきていることから、築40年を超えるいった本当に古い物件やボロアパートに関しては、融資期間20年では通らない可能性が高く、支援資金融資を活用しても融資期間が15年といった具合に短縮される可能性は高いです。

3000万円を20年(2%)で借りた場合・・・毎月返済151,765円

3000万円を15年(1、8%)で借りた場合・・・毎月返済190,302円

この場合の毎月返済の差異は4万円程度です。キャッシュフローを取るか!?残債を減らすか!?

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5年後の残債で見てみると・・・
20年で借りた場合(2358万円)15年で借りた場合(2088万円)

10年後の残債で見てみると・・・
20年で借りた場合(1649万円)15年で借りた場合(1091万円)

15年後の残債で見てみると・・・
20年で借りた場合(865万円)15年で借りた場合(0万円)

普通のサラリーマンやOLが不動産投資をするのであれば、スタートダッシュ時はできれば融資期間は長く、返済を抑え、キャッシュフローを出すべきで、必要あればその資金を貯めて自分の必要タイミングで繰り上げ返済すればいいかと思います。

キャッシュフローが潤沢になってくるようであれば、逆に積極的に残債を減らすために融資期間を15年ないし10年にすることにより償還年数を短くしていくこともキャッシュフロー安定後は大事な側面になります。

不動産投資は様々な方法がありますので、一概には言えないですが僕はキャッシュフローを重視してから、バランスシートを重視した不動産投資スタンスが安全だと思っています。

公庫の無担保枠融資と物件評価のバランス

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物件の融資を引き出すためには、物件評価と無担保枠融資が密接に絡んできます。公庫の土地と建物の評価方法から皆さんが感じることは「掛け目」がキツイ。ということです。そこで、後々この無担保枠融資が強力な武器となってきます。

それではまず公庫がどのくらいの評価方法なのかを見てみます。

▼土地
(土地面積×路線価)×50〜60%[掛け目]=融資予想額

▼建物
(構造による再調達価格×延べ床面積×残存年数:法定耐用年数)×50%[掛け目]=融資予想額

仮説として法定耐用年数を超えた物件に対しては、一般的な支店では5,000万円以内の中で融資を納めたい傾向がありますので、たとえば木造の法定耐用年数超えした物件の場合、建物はほぼゼロとし、土地評価で計算していきます。この物件概要をベースとして評価方法に当ててみましょう。

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★物件概要(仮説用)
神奈川県横浜市南区
木造アパート
築27年
建物180平米
土地200平米
路線価15万円
売買価格3,500万円

▼土地
(土地面積200平米×路線価15万円)×0、6を採用[掛け目]=融資予想額1800万円

▼建物
法定耐用年数超えのため、ほぼゼロと仮説します

このままの評価では、自己資金を投入する可能性が高いです。なので、ここで無担保枠融資を使うことになります。属性や資産背景で、この無担保枠融資額は変動し、最大で2000万円とされています。

先程の例だと売価3500万円と同額のフルローン付近まで伸ばすには、融資予想額1800万円に無担保枠融資1700万円分あれば、満額融資の可能性は高まります。

支店によって変わる2段階融資を避け1発決済を目指す

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公庫の決済方法は、大概がいま付いている抵当権を一度抹消させてから、そこに融資を付けるようなケースが主流です。過去このパターンで物件に対して自己資金や無担保枠が足りず、苦戦した方がいたかと思います。僕もその一人です。

今はだいぶ緩和されて普通の金融機関と同様、一発で決済できる支店が増えましたが、地方では今でもこのパターンが根付いています。

このケースになった場合、今ある手持ち現金と無担保枠の融資(最大2000万円)を先に実行を受け、その合計額で買える額の物件を選ぶ必要があります。それで一度付いている抵当権を抹消させて、後付けで融資をつけてもらうといったなんとも面倒な融資方法です。。

そうなると現実問題あまり大きな価格帯には手を出す事ができず、小ぶりな戸建やアパートに限定されてしまいます。

数年前の公庫の不動産購入のイメージは、地方木造アパート×1500万円や2000万円といった数字はそういった所からきています。もちろん、そこに手持ち現金があれば2000〜3000万円以上の物件を購入することができたのです。

しかし、この分割決済的な方法から、ここ3〜4年で一括決済できる支店も増えてきました。都心部は大概の支店が一発決済ができます。

このように支店で諸条件が変わってしまうことが、お分かりいただけたかと思います。公庫で融資を受けるときは支店をしっかり選んでいきましょう。

公庫のローン補足事項

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経営保証免除特例制度について

「経営者保証に関するガイドライン」の趣旨を踏まえ、経営者の個人保証によらない融資を促進するため、公庫における制度の新設・拡充を行っています。これを適用する条件として、「税務申告を2期以上実施し、かつ、事業資金の融資取引が1年以上あり、直近の1年間、返済に遅延のないこと」です。保証人免除を受けた貸付については、金利0、2%が上乗せされます。経営者保証免除特例制度についてはこちら

法人、個人の情報開示について

数年前までは公庫では全国銀行個人信用情報センター、CIC、JICCなどの信用情報を取らなかった関係から色々突破できる手法が存在していました。しかし、数年前から信用情報に載るようになったり、閲覧してにいったりすることにより、以前よりある意味厳しくなった面もあります。また民間の金融機関でプロパー融資を受けた場合は個人情報に記載されないのに対して、公庫は個人でも法人でも本人が連帯保証人に入る場合が多いので個人情報に登録されてしまいます。

利子補給について

(利子補給の一例)
ただでさえ低金利のマル経というカテゴリーで借りた融資の金利に対して、市が補助してくれる制度「利子補給」が各地方自治体で存在します。参考例として神奈川県相模原市ではマル経融資に対して利子補給をしています。以前の資料だと2年間0、48%の金利で調達できます。神奈川県相模原市のマル経に対する利子補給

(金利補助の一例)
公庫以外にも神奈川県相模原市を例に取ると中小企業融資制度もかなり優遇されていて、市で金利負担をしてくれます。小企業特別資金1250万円などは実質金利0、6%で融資を受けることができます。資金調達を考えている方は、こういった市の利子補助や金利補助を調べてみるといいと思います。神奈川県相模原市の中小企業融資制度に対する市の金利補助

マル経融資について

各商工会議所経由で、公庫が融資を実行するのがマル経融資です。貸付限度額2000万円、返済期間は運転資金7年以内(据置期間1年以内)、設備資金10年以内(据置期間2年以内)、担保・保証人は不要(保証協会の保証も不要です)金利は固定でナント「1、16%」になります。東京商工会議所のマル経融資

設備資金(リフォーム等)について

設備資金の融資期間は基本7年から10年、金利2%台、元金据え置きも可能。最近では不動産投資融資よりも設備資金への融資が積極的になっている支店が多いのである意味チャンス。

純粋にリフォーム費用で借りる人もいれば、無担保で借りれることができ自分の銀行口座にお金がダイレクトで入るので、その資金を自己資金にする方もいます。また借りたキャッシュで戸建などを買って無担保物件をつくり、その戸建を共同担保にいれて三井住友トラストローン&ファイナンスで一棟物を買うケースもあります。

ただ注意しないといけないのが、無担保融資というカテゴリーはある意味なんでも使えてしまうという印象を他行にもたれてしまい、資産がないのにあまりにも借りすぎてしまうと、資金使途が明確でないので、警戒されて他行の融資に影響することも考えられます。この点、裏付けをしっかり考えて利用すると興味深い融資戦略が組めるかもしれません。

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この記事を書いた人

  • 紺野健太郎
    毎月100万円キャッシュフロー倶楽部長
    キャッシュフロートリッパー Cashflow Tripper

    不動産投資で夢に向かった仲間を集め、不動産投資とライフスタイルの情報共有する『毎月100万円キャッシュフロー倶楽部』を設立。年間300人以上の相談者が訪れる。現在はCashflow Tripperとしてキャッシュフローをつくりながら 自由な時間を持ち、国内外問わずショートトリップ型の旅に出るという新しいライフワークスタイルを送っている。

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