危険信号!不動産投資でよく失敗する3つのパターン


不動産投資で騙されないようにしっかり皮算用はしていこう!

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僕が不動産投資個別相談を5年以上に渡り1000名以上(細かくいうと1118名)受けていて、よくある事例を元に「不動産投資で失敗するパターン」を3つご紹介します。初心者の方は特に注意をしてほしいところです。

まとめるとこの3つです。シンプルにご紹介したいと思います。

・賃貸併用住宅で失敗する人

・法人を複数設立して失敗する人

・スルガ銀行で失敗する人

「融資期間40年マジック!」賃貸併用住宅で失敗する人

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住宅なのか?投資なのか?!中途半端な代表例が賃貸併用住宅。それも「ゆうちょ銀行を利用した賃貸併用住宅」これが曲者。

東京駅にあるゆうちょ銀行を筆頭に、年収500万円程度からでも1億円クラスの賃貸併用住宅を建てることができます。

さらに不動産投資初心者には耳に心地良い「長期融資期間40年で返済額を抑えましょう!!」そして「自己資金が、ほとんどいらずして買えてしまう」こういったスキームが世の中には存在します。

さらに耳障りが良いのが、通常の賃貸併用住宅では2分の1の比率をもとで賃貸部分1:住居部分1で分ける必要があります。しかし、ゆうちょ銀行を利用した場合、「3分1の比率」で良いので、賃貸部分2:住居部分1となります。

賃貸部分の面積が多く取れるからお得でしょう!という考え方です。ただ、こういった案件に手を出すほとんどが不動産投資家です。となるならば、タイミングをみてすべて貸していこう!と考えるのが順当な心理です。

紹介してくる不動産業者や他にもこの手のコンサルタントはセミナーなどを無料や少額でやってバンバン情報弱者を集客していますので注意が必要です。土地から仕入れるので手間もかかり、新築の建築坪単価はかなり高く、利回りは完成時点で6%〜7%台、奇跡的にいっても8%台ということが多い。

問題はその組み合わせで、ゆうちょ銀行の金利が住宅ローンという割にかなり重い。通常の住宅ローンを利用した賃貸併用住宅であれば案件によりけり金利0〜1%台で借りることができます。それがゆうちょ銀行になった途端に金利3、3〜3、6%あたりがベースとなります。住宅ローンと題した賃貸併用住宅なのにノンバンクか!?という金利です。これはスルガ銀行が背景にいるのがポイントとなります。

単純にイールドキャップを取ると利回り6〜8%のアッパーに、金利3、3〜3、6%のボトムをあてるわけで、、、かなりヤバイとしかいいようがないのです。もし利回り6%と金利3、6%なら残りは2、4%・・・ヒドイものです。

また、それを40年の融資期間が引けるから大丈夫だという理屈があるようですが、借り換えを考えても住宅ローンで40年、そして3分の2が賃貸に出されている状態で受け取ってくれる金融機関も狭いかと思います。すべて貸し出せばアパートローンで借り換えできるかもしれませんが、、、

であるならば普通にその辺にある完成間近の新築アパートで利回り8〜9%で買って、それを今なら低金利で融資が引きやすいので、りそな銀行、オリックス銀行、大光銀行などを筆頭に金利0%後半〜2%前半で引いてしまったほうが、まだマシじゃないかと思います@@、

仮に売価1億円で利回り7%ジャスト。融資が1億円、融資期間40年、金利3、6%だったと仮定すると、入ってくる家賃が年間700万円、出て行く返済が年間472万円となります。40年間で返済比率67、42%です。。

単純に家賃から返済して228万円が年間残りです。ここから管理手数料、固定資産税、ライフラインの費用、新築なので修繕費がミニマムと考えても、新築プレミアムから離脱したときには家賃下落の可能性は十分にあります。個人的見解からいうと重いの一言です。

「成功と失敗の分かれ道」法人を複数設立して失敗する人

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ここ数年、法人をたくさん設立して、借金に依存したハイスピード投資に憧れる不動産投資家が増えています。もちろん知っている人の中には、このスキームを利用して最短で成功を収めた人も存在します。しかし、この方法は「成功と失敗」を大きく左右します。ただ最近は失敗している人が多いと感じています。

なぜならば、それは借金に頼った不動産投資になっていることが本当に多いのです。法人を複数化することで加速した不動産投資ができることはここ数年で有名になりました。

1つの法人でも、もちろん失敗する人は失敗します。ただ、この複数法人スキームだとピッチがかなり速いので、あれよあれよ。。という内に物件が増えていきます。そして最近多い傾向は・・・

1億円で20万円

10億円で200万円

これが月のキャッシュフローらしいです。それを1年とか2年で達成させるらしく、もちろん物件は地方が多く、最近は金利が低いから利回りも7〜9%でいいという。

もちろん時に1億円の物件を買う方が1000万円の物件を買うより、借入の多さからの効率的な結果が出せるときもありますし、1000万円でも利回りがバカみたいにあれば、1億円より効率的な結果が出せることもまたあります。

それが立地や構造や築年数などで考え方が変わり、融資条件などでもまた変わります。借金に頼る不動産を入れるときもあれば、そうでないときもある。一体どれがいいのか迷うかもしれません。

不動産投資はチェス盤であり、その上に物件と融資という駒がいて、それをパズルのように組み立てて、戦略的に自分の成功へ近づいていくべきだと僕は考えています。

借金を多めに借りる物件もあれば、少なめに借りる物件もある。最後はバランスだと思っています。でも最近は全く違うように思えてなりません、、リアルに借金に頼りすぎていています。

「借入こそ不動産投資だ!!」と言われてしまえば仕方ないのですが、大概の人がそれでいて現金保有率が異常に低く、leverageが強烈に効いている状態というのも問題点。

僕は正直こういう不動産投資は望まない・・・なぜそこまでやらないといけないのかわからない。最近の自分目標である現金3億円、税引後月300万円キャッシュフローくらいであれば、地道にやれば達成できるのにな?!と心の底から思ってしまいます。

基本に戻ると買った瞬間に儲かる。仕入れが安い。これが王道で、ただ、こういう物件ばかりを買うのは再現が難しいので、角度を変えてパズルのように組み合わせていくことが現実的かと思います。

また底で買う時期を待つという考えもあり。既に持っている人は待つのも投資。そう考えることも一理あり。ただ個人的には、今の今できることをやる!いま儲かることをやる!それがもっと大事!

しかしそうはいっても、スピードを求めた結果、借金に頼りすぎる不動産投資は赤信号。注意しないといけません。どこまでいきたいかで不動産投資のやり方は無数に見直せるかもしれません。

法人を複数設立していると気になる人もいるかもしれないネタとして・・・「国税庁の法人番号公表サイトから会社住所、商号や名称、法人番号などが誰でも分かります。同じ住所に複数の会社があれば、それがバレる可能性も高い。さらにこの情報を元に法務局にいくかインターネット登記情報で調べれば、代表者などもバレてしまう可能性があります。」

国税庁の法人番号公表サイト
→ http://www.houjin-bangou.nta.go.jp/

インターネット登記情報について
→ http://houmukyoku.moj.go.jp/tokyo/static/netriyou.html

ただ、法人が複数あるからということで融資がでなくなるというわけでもないので、何ともいえないところですが、融資は戦略。情報を集めて戦略的にいくことです。

「まだまだ続出する・・・」スルガ銀行で失敗する人

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これは警告を鳴らしている人も多いので、失敗する人が減るのかと思いきや、最近の不動産投資マーケットに初心者投資家が増えたことで、逆に増加傾向にあるように見受けられます。

よくある参考例として僕の本から抜粋したいと思います。

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物件価格1億円と諸経費800万円を、変動金利4、5%、融資期間25年で借り、年間家賃収入は1000万円あるとします。年間返済額は約720万円。固定資産税が仮に70万円として、管理手数料は5%で50万円。ここまでを計算してみます。

年間家賃収入1000万円ー(年間返済額720万円+固定資産税70万円+管理手数料50万円)=年間手取り160万円(月間約13万円)

常に満室で家賃下落がない場合でも、年間160万円、月間13万円強しか残りません。ここからさらに広告料、修繕費、退去時の原状回復、大規模修繕、金利上昇リスク、空室リスクなどを差し引いていくと・・・・。そんな状態が25年間、怖くて仕方ありません。

※800万円の諸経費が現金であれば、その現金で戸建が買えます。この800万円で月間13万円を出すことも可能です。

不動産投資で人生を変える! 最速でお金持ちになる絶対法則—資産ゼロでも毎月100万円を稼ぐ仕組み  紺野 健太郎  から引用

大概の場合、定期預金を求めらることがあるので、強制的にお金が貯まるものの、きっと、その定期預金はスルガ銀行内にて、また運用されるのでしょう。さすが商売上手な銀行です。見習うべき点です。

さらに最近ではスルガ銀行からスルガ銀行への売却ができないことから出口の取り方も考えるべき点でもあります。スルガ銀行でなければ融資が取れない物件を買ってしまうと今後の出口はかなり困難になります。

これは借り換えにも言えることです。スルガ銀行で地方エリアを買って、借り換え先がない場合は借り換えもできないので、金利交渉もネガティブになる可能性が高まります。

金利も下がらず、借り換えもできず、売却もできず、本から抜粋したような数値で運用していた場合、不動産投資の仕組みとしては重くて仕方ありません。毎月100万円キャッシュフロー倶楽部のモットーはフレキシブルな不動産投資です。フレキシブルな不動産投資が人生もフレキシブルにすると信じています。

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魔の山「谷川岳1799m」5時間30分の登山記録

この記事を書いた人

  • 紺野健太郎
    毎月100万円キャッシュフロー倶楽部長
    キャッシュフロートリッパー Cashflow Tripper

    不動産投資で夢に向かった仲間を集め、不動産投資とライフスタイルの情報共有する『毎月100万円キャッシュフロー倶楽部』を設立。年間300人以上の相談者が訪れる。現在はCashflow Tripperとしてキャッシュフローをつくりながら 自由な時間を持ち、国内外問わずショートトリップ型の旅に出るという新しいライフワークスタイルを送っている。

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